2016年1月19日火曜日

2015-2016 ワジュロ復活の記録

Document of Trachycarpus fortunei Revival
from Jan. 2015 to Jan. 2016

昨年2015年1月30日の大雪の日から半月後、大きな榎などの木々と共に和棕櫚の木も切られる。
かろうじて若い葉が残された和棕櫚(#1)の生命力を信じて、気まぐれに一年観察を続けた記録。

#1:左の写真では右下、右の写真では右上の和棕櫚です。

2015-01-30
2015-02-17



2015-02-19 
一本だけ残された枝
2015-05-24
ひ弱だった若い葉もすっかり伸びて
2015-06-25 
陽を遮る大木が無くなったおかげで植生に変化が。
特に、夏が盛りの蔓性の植物たちが和棕櫚を覆い隠す。去年まではどのようにして命を繋いでいたのだろう。
2015-08-03
強靭な蔓とそれらの重みで。。。
2015-10-22
ようやくつる性植物の勢いが衰え始め、和棕櫚が元気を盛り返したよう。
2015-12-23
もうクリスマスだというのに例年に無く暖かい冬、雑草たちの葉は黄色くなり始めたとは言えまだ元気。それでも、つる性植物の蔓が和棕櫚の葉が広がるのを阻害している様子が目に見えるほどには衰えてきたようだ。
2016-01-05
年が明けた後やっと真冬らしい気候になり、蔓は冬眠に入った模様。一気に主役が交代。

2016-01-18
そして今年初めての積雪。寒波を乗り越え春が来ればまた若葉が芽生え、雑草たちとのせめぎ合いが始まる。
再び人の手が入らなければ(#2)。

#2:人の手が入ることは古来、雑木林や里山の宿命であり、悪いことでもなく、陽の当たり具合などの環境の変化が幼木にチャンスを与え、植物たちを更新する。種の盛衰を間近に見られるのもまた楽し。


ワジュロ (和棕櫚)
Chusan Palm
学名:Trachycarpus fortunei
ヤシ科 Arecaceae シュロ属 Trachycarpus

エノキ (榎)
学名:Celtis sinensis
アサ科 Cannabaceae エノキ属 Celtis



2016年1月17日日曜日

20160116 宝くじと写真

どっちも
当てに行こうと思ったら当たらない
けど
買わなきゃ (撮らなきゃ) 決して当たらない


2016年1月8日金曜日

20160105 マンゲツロウバイ・ソシンロウバイ・中間型ロウバイ

3 Species of Japanese allspice

どの品種もやはり、例年より早く8〜9割がた開花。
開花時期もだが、黄色く紅葉した葉が多数残っていることに驚き。ロウバイは、落葉樹でありながら花のシーズンも枝に前年の葉(#1)が残りやすい木ではあるが、ここまでたくさん残っているのは初めて(#2)。葉も花と同じように黄色いので、遠くから見ると開花に気が付かない人もいるのではないだろうか(昨年の同じ木)。実もまだたくさん付いている。(右の写真はマンゲツロウバイ)

#1:新葉は花後にでてくる。

マンゲツロウバイ
学名:Chimonanthus praecox var. lutea cv. Mangetsu
ロウバイ科 Calycanthaceae
ロウバイ属 Chimonanthus
ソシンロウバイの変種。黄丸弁、紫褐色心。
マンゲツの定義については諸説ある(#2)








ソシンロウバイ (素心蝋梅)
学名:Chimonanthus praecox form. concolor
ロウバイ科 Calycanthaceae
ロウバイ属 Chimonanthus
ロウバイの変種、淡黄剣弁、淡黄心。
ソシンの定義についても諸説あり、淡黄心に加えて丸弁であるとする場合もあるようだ。








中間型ロウバイ
学名:Chimonanthus praecox var.
花は小さ目、黄丸弁型(マンゲツ型)と淡黄剣弁型(ソシン型)の枝変わり、と言うか、昨年まではマンゲツ型ばかり咲いていたが(#2)、今年、ソシンに近い色合い・花弁の形状の花を付けた枝を発見。
中心は何れもごくごく淡い紫褐色。
品種違いの接ぎ木苗だったのだろうか。ロウバイは挿し木・実生では生産効率が悪いので、生産者は接ぎ木で増やすのが普通なのだそう。品種によっては接ぎ木すると花数が少なくなるという情報もあり、それに関してはさもありなんという状況だし。
また、交雑もあるようで、微妙な違いによるバリエーションはけっこうありそうだ。
というわけで、純粋種を保つにはやはり接ぎ木なのだそう。

#2:2015 season を参照のこと

taken on 2016-01-05 #flowers #January

2015 season
マンゲツロウバイ (満月蝋梅) または トウロウバイ (唐蝋梅
Species of Japanese allspice / Wintersweet 1
http://fieldfesta.blogspot.com/2015/01/20150116.html

ソシンロウバイ (素心蝋梅)
Species of Japanese allspice / Wintersweet 2
http://fieldfesta.blogspot.com/2015/01/20150116_17.html

中間型マンゲツロウバイ (満月蝋梅)
Species of Japanese allspice / Wintersweet 3
http://fieldfesta.blogspot.com/2015/01/20150118.html

2016年1月7日木曜日

20160105 ノゲシ (野芥子)


別名:ハルノノゲシ (春の野芥子)

学名:Sonchus oleraceus
キク科 Asteraceae
ノゲシ属 Sonchus

花の盛りは春〜初夏だが、晩秋〜初冬にも咲く。
ロゼッタで冬越しをするのが普通だが、今年は暖かいのでずっと咲き続けてる。







ノゲシ・オニノノゲシ・アイノゲシの判別ポイント
(いずれも、キク科 Asteraceae ノゲシ属 Sonchus)

ノゲシ (野芥子)
葉は柔らかくて刺が少なく、基部は三角状に後方へ突き出る。(背景左下の茎・葉)
痩果は長さ 2〜3mm、微毛、扁平。両面に縦すじと横しわがあるそう。
(種子を採取・撮影・拡大して見たことがあるが、これの識別はなかなか難しい。。。)

オニノゲシ (鬼野芥子)
学名:Sonchus asper
葉は硬めで全体に刺々しく、基部は丸く茎を抱くようにくっついて耳状に張り出す。
痩果は無毛、縦すじがあり、横しわはほとんどないそう。
花の盛りは春〜秋だが、ほぼ一年中開花する。

アイノゲシ (合い野芥子)
学名:Sonchus X oleaceo-asper
ノゲシとオニノゲシの雑種で、両方の特徴をもつ。
葉はオニノノゲシほどの硬さは無く、基部はオニノノゲシのように丸い。
痩果にはノゲシのように縦すじと横しわがあるそう。
開花期間は、オニノノゲシに似て長いようだ。

種子の判別は肉眼では難しいので、
葉の基部の形状と、オニノノゲシの葉の硬さ・刺の痛さを身体で覚えておくと良さそう。